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09/13のツイートまとめ

yamamoto7hei

①ニューヨークヘ行ったところ、偶然の機会から「戦後30年のアメリカ」というビデオをある宗教団体で見せて貰った。トルーマンからアイク、ケネディ、ジョンソン、ニクソンと移り行く内に社会がどのように変化し、悪化し、崩壊して行ったかを克明に辿っているビデオである。<『「常識」の研究』
09-13 08:12

②少年ギャング、麻薬患者、児童虐待、少女売春等々がこれでもか、これでもかといった調子で登場し、同時にベトナム反戦運動、公民権運動、徴兵令状焼却、「人殺し」とホワイトハウスに向かって叫ぶデモ隊、警官隊の弾圧、ケネディの暗殺、キング牧師の暗殺、ニクソンの辞任等々の場面が入ってくる。
09-13 08:42

③そしてそれを見ていると少々不思議な気持になる。というのは誰一人、社会を悪くしようと努力しているわけでなく、人々の叫ぶスローガンはすべて立派であり、平和、人道、博愛、反戦、人間の権利、差別撤廃、最低賃金制の確立、社会保障の充実が常に口にされ(続
09-13 09:12

④続>しかもある意味では確かにその一つ一つが達成されながら、一方ではぐんぐんと社会は悪化していくのである。なぜであろうか。ビデオはそれを問いかけながら、何一つ解答は提示されていない。
09-13 09:42

⑤15年ほど前、全米を自転車旅行をした人の話を聞いた。当時は全ての人が親切で、こんな良い国はないと思い、更に叫ばれるスローガンの内容から、もっともっと立派になると思ったそうである。そこでもう一度自転車旅行をやろうとしたのだが、今ではそんな事は到底不可能だと思い知らされたという。
09-13 10:12

⑥そしてその人は、一国がかくも短期間に、このような悪しき変化を遂げたことの理由を何とか探りたいと思ったが、だれに聞いてもそれはわからなかったという。
09-13 10:42

⑦そして、以上のようなことから得た私の大変に乱暴な結論は、社会を良くしよう良くしようという努カがすべて裏目に出て、そのたびに社会が崩壊していったということであった。
09-13 11:12

⑧というのは、どこをどう探しても、それ以外に理由らしい理由は見当たらず、個々の問題で人びとが口にする言葉は結局、要約すれば以上のようになってしまうからである。
09-13 11:42

⑨例えば最低賃金制が確立する。すると使用者側は当然、生産性が高い者を雇用しようとする。その際、それならば自分はもっと安い賃金でよいから雇って欲しいと思っても、それは許されない。ただし、生活保護は受けられ、フード・クーポンが簡単にもらえるから、日々の生活には不安はない。
09-13 12:12

⑩だが、政府というものはそれ以上のことはしないし、現実にできない。では人は、その状態で精神的満足が得られるかとなると、そうはいかない。人間はこの地上に出現して以来、何らかの労働によって食を得て来た。
09-13 12:42

⑪と同時に、その社会の何らかの集団の中で一定の役割を演ずることによって精神的充足を得てきた。その両方を失えば、精神的におかしくなるであろう。しかし結婚をすれば、子供も生まれる。そのためか、児童の虐待は少々異常である。
09-13 13:12

⑫子供をオーブンで焼き殺したなどという例もあり、現にビデオには背中に大きく格子縞のような火傷のある子供が映されていた。これは特異な例としても、宗教団体のカウンセラーが家庭訪問をすると、母親は大声でわめき散らし、手当たり次第に子供を殴打している例などは少しも珍しくないという。
09-13 13:42

⑬そこには、もはや「崇高な母親像」など全く見られない。育児を喜びとし誇りとすることで保たれて来た「母」という位置は、その責任がどこにあるのか曖昧になることによって消えてしまった。
09-13 14:12

⑭確かに託児所も養護施設も完備しているし、この面でボランティアとして熱心に働いている人もいる。しかしそれらが完備すればするほど、また従事する人たちが熱心になればなるほど、育児の責任はだれにあるのかわからなくなっていく。
09-13 14:42

⑮以上は、ビデオで見せられたことと、それと関連なく聞いた話との二つから得た印象である。印象はもちろん印象に過ぎず、アメリカは多様な国だから、それらとは別に、普通の生活をしている人も多いのであろう。
09-13 15:12

⑯現に私の友人はすべてノーマルである。しかしそこには、ある種の問題が提起されているように思う。多くの人は、自然の破壊とか巨大産業とか機械文明とかに危惧をもっており、自然を尊重し、自然に順応すべきだと説く人は決して少なくない。
09-13 15:42

⑰しかし不思議なことにその人たちは、人間もまた自然界の一員であり、おそらく何十万年か何百万年かをそれで過してきた「自然な生き方」というものがあり、自然を尊重せよというなら、まず最初に尊重すべきことはそれだということを忘れているように思われる。
09-13 16:12

⑱アメリカ人が、社会を良くしよう良くしようと努力してきた事は、ことによったら「人間の内なる自然」の破壊だったのではないか、それは、ひたすら富める社会を造って全てを充足しようとした事が、外なる自然を破壊して行ったのと同じ事ではなかったかと、ふとそんな気もしたのである。
09-13 16:42

■山本七平botまとめ/「富める社会の社会保障が人間の”内なる”自然を破壊してはいないだろうか?」https://t.co/RAsOGPc8AJ
09-13 17:12

①資源問題は、人類がこの世に出現すると同時にはじまった問題である。かつての人類は、各人・各民族の行動半径が狭かったが、狭いなら狭いなりにその世界という限定された場所において資源問題に苦しめられた。<『「常識」の研究』
09-13 17:42

②そしてその跡をたどると、当時の苦しみは、地球という狭い世界で人類が資源問題に苦しむのと、原則的には変化がないように見える。この問題が最も端的に出てくるのは、砂漠地帯におけるオアシスの争奪戦である。
09-13 18:12

③オアシスという「生存の資源」を奪取されれば奪取された者は家畜もろとも全滅する。一方、奪取し損なったらし損なった方が同じ運命になる。もちろん降伏はない。降伏しても、水の量には限度があるから生存は不可能、その者もやはり家畜もろとも死ぬ。
09-13 18:42

④この、双方が自己の生存をかけた資源争奪戦の有り様は、旧約聖書の出エジプト記に象徴的に記されている。エジプトを脱出したモーセの一行は、シナイ中央部のオアシス、カデシ・バルネアとアイン・カデースを目指し、ここを根拠地にしようとした。
09-13 19:12

⑤ところがここには先住者アマレク人がおり、どちらがオアシスを占拠するかの死闘が演じられた。一方がオアシスを奪取すれば、他方は周辺の丘陵に逃げる。しかし、そこにいれば餓え死にするからすぐ逆襲に転じてオアシスを奪還する。
09-13 19:42

⑥奪還された方は、一時待避しても状況は結局同じだから再奪取の攻撃をかける。これが繰り返されて、一方が一人残らず死滅するまで続くのである。日没になり、アマレク人は文字通りに全滅し、モーセの一行は、はじめてオアシスを確保したと聖書は記している。
09-13 20:12

⑦われわれには、少々ものすごさが過ぎて、そういう現実を見たくない思いのする物語である。だが、これが彼らの「生活の座」すなわち「目をそむけることが許されない現実」であり、そこにあるのは「生存か死か」であっても「是非善悪」ではなかったことが、端的に示されている。
09-13 20:42

⑧われわれに、見たくないことから目をそむけ、触られたくないことに触らず、考えたくないことを考えずにいた方が幸福だといった傾向があることは否定できない。いわば「触らぬ神にたたりなし」で自分の方からそれに触らないでいれば安全だという一種の宗教的信念である。
09-13 21:12

⑨興味深いことに、砂漠の民の伝統が最も嫌って徹底的に排除するのがこの考え方で、彼らは前記のような現実を無理矢理にも人の目につきつけようとする。
09-13 21:42

⑩それはある面では、われわれが本能的に目をそむけたくなるような、強烈な一種のリアリズムであり、宗教とか信仰とかいった言葉まですべて、このリアリズムの上に築かれている。
09-13 22:12

⑪まして現実面における対策はすべてこの現実を踏まえており、この現実を踏まえていない対策は、彼らにとっては対策ではない。われわれは、こういう世界に住んでいなかった。
09-13 22:42

⑫そして自らの伝統に基づき国内的には「勝ち抜き勝負」的な「優勝劣敗」の淘汰の世界を排除し、相互扶助的・家族主義的な長幼序列の世界をつくっている。伝統だからそうなることは不思議ではないし、それがわれわれの「現実」だから、それに「現実感」をもつことも否定できない。
09-13 23:12

⑬以上のことが、資源問題(だけでなくすべての問題について言えることだが)について、われわれが、国内的な対処において最も現実的な態度をとれば、世界的な視点において、最も非現実的な態度になってしまう理由であろう。
09-13 23:42

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