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08/18のツイートまとめ

yamamoto7hei

■山本七平botまとめ/【1990年代の日本/1990年に向けて③】潜主(テュラノス)を生み出す民主制を制御するため「法(ノモス)を王(支配者)の上に置く」のが西欧民主主義の基本https://t.co/DmrSMyttO4
08-18 00:00

■山本七平botまとめ/【1990年代の日本/1990年に向けて④】国民が自ら法を創出する体制が民主主義/マスコミが「なるなる論」と「徳治」を唱えても無意味https://t.co/TOQXXDslSo
08-18 00:10

■山本七平botまとめ/【1990年代の日本/1990年に向けて⑤】政治倫理を声高に叫んだり、自浄作用に期待したりするのは非民主主義的な考え方https://t.co/sVZY1h6RlO
08-18 00:20

■山本七平botまとめ/【21世紀への課題】日本社会に欠けている「科学」と「民主主義」/「近思録的擬似科学」と「民主主義もどき」な伝統を自覚し、欠けた部分を補うのが21世紀の日本の課題https://t.co/yMooh5at4W
08-18 00:30

■山本七平botまとめ/【文庫版へのあとがき】マッカーサーという”権威”から与えられた憲法は変えられない/「式目と幕府」という日本独自の伝統で現実に対処せよhttps://t.co/COrdHvosd0
08-18 00:40

■山本七平botまとめ/【報道の深層心理】地球村の「負い目の裏目」に配慮がまったく無い日本のマスコミhttps://t.co/6bCbvgKbeT
08-18 00:50

■山本七平botまとめ/【日本語の国際化】日本語の国際化に伴う「仲間うち」の批判や非難が孕む問題点/日本語圏内の「仲間うちの理解」を前提とした言論は日本を誤解させるだけhttps://t.co/Sh22pwt1Vo
08-18 01:00

■山本七平botまとめ/【出版倫理と読者】民主主義社会の原則は内的規範と外的規範の峻別/~どのような悪逆な妄想にふけろうと、その行為が法に触れた場合のみ法的規制の対象となる~https://t.co/Z5XQVttWnC
08-18 01:10

■山本七平botまとめ/【法と倫理の間】「法の前に人は平等」と「期待の倫理」/~「民主的」の名のもとに中国の専制政治の考え方「”聖人君子”政治倫理法」が復活しかねない日本社会~https://t.co/IxaE2JWKC6
08-18 01:20

■山本七平botまとめ/【法は大信、言は喜怒】大衆社会とは「大衆帝王」の時代/~義憤にかられ、憲法で保障された個人の基本的権利を否定するようになれば、七世紀の中国にも劣る~https://t.co/FMhln1DpKn
08-18 01:30

■山本七平botまとめ/【日本資本主義の精神/まえがき】明治と戦後の”発展”をもたらし、太平洋戦争という”破滅”をもたらした「呪縛(伝統)」に無自覚なままの日本人https://t.co/EE48KDK0cG
08-18 01:40

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか①】日本の社会を動かす「見えざる原則」https://t.co/LYwAmAFskA
08-18 01:50

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか②】輸入の「タテマエ」で他を批判し、自分は「見えざる原則」で行動するという”行き方”を相互に批判しないのが日本の原則https://t.co/V0PSGdWetK
08-18 02:00

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか③】「世間という書物」から日本の社会構造と各人の精神構造を学び取るも、それを「言葉に出来ない」失語症的状態の中小零細企業主https://t.co/mhEOrOwidD
08-18 02:10

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか④】日本ではアメリカ式経済学、経営学は役に立たないhttps://t.co/OuZJrXKGzt
08-18 02:20

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか⑤】終身雇用契約のない終身雇用https://t.co/2SAvjX2DLa
08-18 02:30

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか⑥】徳川時代の年功序列制(丁稚、手代、番頭、大番頭、宿這入り、暖簾分け)/中小企業の年功序列制は徳川時代に完成していたhttps://t.co/U0Dzh7GuH7
08-18 02:40

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか⑦】仕事は経済的行為ではなく精神的行為/会社という”共同体”には、機能集団として必須の「組織の原則(社規・就業規則)」は必要なかったhttps://t.co/smntvhs0Qt
08-18 02:50

■山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか⑧】日本の会社は、機能集団と共同体の二重構造https://t.co/2xpcmHnUy0
08-18 03:00

■山本七平botまとめ/【戦中・戦後をつらぬく"目"①】フィリピン従軍体験についてhttps://t.co/ZrDoctOLeU
08-18 03:10

■山本七平botまとめ/【戦中・戦後をつらぬく"目"②】現代は社会的居候を養っていける社会https://t.co/K8JJDVMU0o
08-18 03:20

■山本七平botまとめ/【戦中・戦後をつらぬく"目"③】投降についてhttps://t.co/TKxWgLPT7R
08-18 03:30

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割①】キリスト教徒の聖書副読本だったヨセフスの「ユダヤ古代誌」/ヨセフスがいなければキリスト教はなかったかも知れない。https://t.co/ePmSzSNpfx
08-18 03:40

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割②】ヨセフスの全著作を二十世紀まで残した「フラウィウス証言」https://t.co/Pp3uMcjiyZ
08-18 03:50

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割③】キリスト教徒の始祖をアブラハムにしてしまったヨセフスhttps://t.co/yCUIEpSyNW
08-18 04:00

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割④】いたるところに存在する「聖書」とヨセフスの著作「ユダヤ古代誌」との混同https://t.co/iEX4ARqAcR
08-18 04:10

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑤】人類史に類例がないような数奇な運命を辿ったヨセフス/~ローマ支配下においてユダヤ人とギリシャ人が抗争した理由とは~https://t.co/seFRtvPNys
08-18 04:20

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑥】ユダヤ人とギリシア人の抗争に手を焼いていたローマ帝国https://t.co/TNMuLyfT4d
08-18 04:30

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑦】自信家で自己宣伝屋だったヨセフスhttps://t.co/lqFSfY5Q2D
08-18 04:40

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑧】過激派のリーダーになってローマとの停戦を目論んだヨセフス/~ローマ帝国との戦いであり、下層階級による革命でもあったユダヤ戦争~https://t.co/3nsKkkUfMM
08-18 04:50

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑨】ヨセフスの予型論(タイポロジー)/~ガリラヤ軍の総指揮官ヨセフスがヨタパタ陥落で取ったローマへの降伏という選択肢~https://t.co/whXswkcYdP
08-18 05:00

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑩】全員の自決を強要する同胞との戦いを”神の摂理”によって回避したヨセフスhttps://t.co/NfupLhuUd9
08-18 05:10

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑪】皇帝ネロの粛清を恐れたウェスパシアノスを突き動かしたヨセフスの予言https://t.co/nrERMtkCg0
08-18 05:20

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑫】ローマ帝国に充満した反ユダヤ的主張に徹底反論し、自国の歴史と自民族の偉大性をローマ世界に広く紹介した超一流の宣伝マン、ヨセフスhttps://t.co/szYnyROjT7
08-18 05:30

■山本七平botまとめ/【裏切者ヨセフスの役割⑬】律法(トーラー)を歴史(ヒストリア)にしてしまい、ギリシア・ローマ世界を根本から変えてしまったヨセフスhttps://t.co/huouG6BhLe
08-18 05:40

■【言葉の踏絵と条理の世界①】不思議な殉教/自由主義者を名乗ろうがマルクス主義者を名乗ろうがクリスチャンを名乗ろうが、全ては「一向宗」に過ぎない日本教徒https://t.co/ghFSazK2xG
08-18 05:50

■【言葉の踏絵と条理の世界②】踏絵と焚香/「踏絵の日本」と「焚香のアメリカ」/”無意識の前提(日本教)”を意識しないが故に「言葉の踏絵」の世界から抜け出せない日本人https://t.co/5PaAg6LoPW
08-18 06:00

■【言葉の踏絵と条理の世界③】論理と条理/~日本語とは「論理(ロゴス)無き言葉(ロゴス)」の宗教用語~https://t.co/Fp6b6nRRuJ
08-18 06:10

■【実体語と空体語のバランス①】天秤の世界/なぜ日本人は狡猾であると思われるのか/”実体語”と”空体語”のバランスからなる日本教の不思議な世界「天秤体制(バランスクラシー)」https://t.co/q4Z6tKe97c
08-18 06:20

■【実体語と空体語のバランス②】攘夷論者が政権を取った途端、開港した理由/~初代駐日領事タウンゼント・ハリスに「正義、真実の何たるかを知らない」と評された日本人~https://t.co/yFEegAFaUW
08-18 06:30

■【実体語と空体語のバランス③】日本において生存を許されなかった二人の日本人、山県大弐と三島由紀夫/~「天秤の論理」を許せなかった”非日本教徒日本人”三島由紀夫~https://t.co/SvlXqqq8AX
08-18 06:40

■【実体語と空体語のバランス④】柳子新論について/~二権分立(朝廷・幕府並存)状態を正しくないと非難した山県大弐~https://t.co/cYPZOzAout
08-18 06:50

■【『檄文』の論理①】『檄文』は狂人の文章ではない/~三島由紀夫が「体をぶつけて死ぬ」といった対象は「憲法」ではなく、日本教の「天秤の世界」だった~https://t.co/j7zcLWHYJm
08-18 07:00

■【『檄文』の論理②】「非論理的正常人=司馬遼太郎」と「論理的狂人=三島由紀夫」/~人間という”支点”で論理を中断する者がノーマルな日本教徒~https://t.co/RB45sne244
08-18 07:10

■【『檄文』の論理③】日本教の教義第二条「人間の価値は”天秤の支点”の位置で決まる」/~人間を「純粋な人間」と「純粋ではない人間」にわける日本人~https://t.co/kO4fKZxI4K
08-18 07:20

■【神は空名なれど…①】鎌田柳泓(りゅうおう)の思想/~なぜ日本教は宗教で、日本人は無神論者なのか~https://t.co/2BDfw92gON
08-18 07:30

■【神は空名なれど…②】鎌田柳泓の『心学奥の桟(かけはし)』/~「神は空名(エンプティ・ネーム)なれど、名あれば理(リーズン)あり、理あれば応(レスポンス)あり」の日本教の世界~https://t.co/LbqNPgtG8C
08-18 07:40

■【神は空名なれど…③】日本教では神が被造物/「空名の神といえども敬わなければいけないことは知っている」という絶対に相手を受け入れない非寛容な言葉を「寛容で理解を示す態度だ」と信じ切っている日本人https://t.co/5xJibF6r9A
08-18 07:50

【bot管理者より】8時です。お早うございます。これ以降、通常ツイートに移行します。
08-18 08:01

③というのはこの著作は彼にとって「およそ古書を研究するに、時制の転変、制度の沿革をしらずしては読書の活用を得がたし」であるから、それをはっきり把握する為の、自分用に作成した「覚え書(ノート)」にすぎなかったからである。この言葉はある意味で本書の成立を物語っている。
08-18 08:12

④すなわち彼は、何らかの史観や歴史記述の原則をどこかから借用したのでなく、徹底的に古書を読んでいるうちに、こうすれば日本史は把握しやすいという方法を発見したのであった。
08-18 08:42

⑤中国の歴史記述には司馬遷の『史記』のような「紀伝体」と、司馬光の『資治通鑑』のような「編年体」とがあり、いずれかを採るのが当然とされた、というより、これ以外の歴史記述の基準は全く思いつかなかったといってよい。
08-18 09:12

⑥たとえば水戸光圀の『大日本史』は「紀伝体」であり、その記述の基準は朱子学の正統論に基づく史観で、それが判断と評価の基準であり、簡単にいえば歴史を通じて「大義名分」を明らかにすることであった。
08-18 09:42

⑦一方、『大勢三転考』にはそういった発想は全くなく、きわめて客観的、即物的で歴史の事象に対してある一定の距離をとっている。簡単にいえば皇国史観のように「武家政治は日本の歴史の誤り」といったような見方が全くない。
08-18 10:12

⑧彼はあるがままに日本の歴史を見、徳川時代に至るまでを「骨(かばね)の代」「職(つかさ)の代」「名(な)の代」と三つに区分した。今の言葉になおせば「氏族制の時代」「律令制の時代」「幕府制の時代」ということになろう。
08-18 10:42

⑨このように政治形態の変化に基づいて歴史を区分し、その変化の理由を記しても、これに是非善悪の判断を加えないという歴史記述の方法をとったのは、恐らく東アジアに於て、彼だけであろう。
08-18 11:12

⑩そして彼はこの移行を「おのずから時の勢につれて、しか移りきたれるもの」「やむ事をえぬ理」即ち「歴史的必然」と見た。ではなぜこの「必然」が起こるのか。彼は「骨の代」は「職の代」に移るべき要素を内包し、「職の代」もまた「名の代」に移るべき要素を内包していたと見る。
08-18 11:42

⑪これを内的矛盾と言ってもよい。そして当然のことだが、日本の歴史は日本の基準で記さざるを得ず、中国の基準をもってきても、西欧の基準をもってきても、おかしなことになってしまう。そこで本書はこの『大勢三転考』の基準で記しつつ日本文化の特性へ進もうと思う。
08-18 12:12

⑫「骨(かばね)の代」とは「制なき時代」と彼は規定しているが、これは明確な人為的な政治制度がなく自然発生的な秩序の下に「何事も大らかに有(あり)けん」時代のこと。そして大陸の影響や人口増加で政治制度が変わり、律令時代すなわち「職(つかさ)の代」となる。
08-18 12:42

⑬この変革を彼は天武天皇の十年(681年)とし、この年に制定がはじめられた律令(浄御原令)によりこのとき骨(かばね)が廃され、その体制は大宝律令(701年)の公布で完成する。
08-18 13:12

⑭彼はこれを上からの改革「上の御心より出て、つとめて変易させ賜へる」とするが、「職(つかさ)の代」から「名の代」へは文治元年(1185年)頼朝が六十余州総追捕使になった時で、これは下からの変革「下より起こりて次第に強大にして止むことなき勢なり」の結果生じたと規定する。
08-18 13:42

⑮そしてこれを招来したのは、支配階級が専ら文治で、武門で低い階級から出た結果とする。いわば「職(つかさ)の代」がそういう制度をつくり、その結果「名の代」が招来されたと彼はいう。
08-18 14:12

⑯『大勢三転考』は…彼の「覚え書」だから、彼としては更に書きたい事はあったであろうし「まだ指摘さるべき事がある」という批評は当然出るであろうが、それは本書の性格から言って「ないものねだり」であろう。ただ彼の観点は当時としてはまことに独創的であり、それなるが故に現代的なのである。
08-18 14:42

①【文字の創造/日本文化の源「かな」】「学校の先生が中国語と日本語は同じだと言ったから、そうではないと言って論争して勝っちゃった」イスラエル大使館の前書記官ミハイル・シロ氏をエルサレムに訪ねた時…十二、三歳の可愛いお嬢さん、アビガイルちゃんはそう言って得意そうに笑った。
08-18 15:12

②…まだ子供子供したお嬢さんが、教師がまちがっていると思えば断乎として論争を挑み、ついに教壇上に立ち往生させてしまったとは、「なるほど論争の民、三つ子の魂百までか」と思いつつ論争の経過を聞くと、どうもその決め手は「かな」らしかった。<『日本人とは何か(上)』
08-18 15:42

③日本語と中国語が同一言語であると思っている人は、意外なほど多いのである。「平安前期までの日本は、殆ど中国文化のとり入れに明け暮れた。その中で本当に創造的な仕事といえるのは、仮名の発明ぐらいである」(東野治之著『木簡が語る日本の古代』)
08-18 16:12

④そしてこの「創造的発明」を知らない教師は、それを知っていた一生徒との論争に敗れた。この事の意味は大きい。日本人は自らの言葉を記す自らの文字を創造し、それによって自らの古典を記し、それと並行して組織的な統一国家を形成した。この時に日本ができたと言っても過言ではない。
08-18 16:42

⑤もちろん文字なき文化はあるし、言葉なき思想もありうる。だが『古事記』『万葉集』から『竹取物語』や『源氏物語』『伊勢物語』『平家物語』さらに歌集・日記類から随筆『徒然草』に至る膨大な「かな古典文学」ともいえるものが創造されなかったら、現代の日本文化は無かったといってよい。
08-18 17:12

⑥日本人は「かな」をつくり「かな」が日本文化をつくった。この意味で日本を考える場合「かなの創造」は、忘れる事のできない画期的事件、「かなの創造」がそれ以後の日本に与えた影響は計り知れない。
08-18 17:42

⑦自分の考えを自分の言葉と自分の文字で、何の束縛もなく自由自在に記しうること、それが広く庶民にまで普及して識字率を高めたこと、また和歌・俳句を生み出して日本的な感性を育んだこと、この重要性は幾ら強調しても強調し足りないが、後述するように問題はそれだけではない。
08-18 18:12

⑧簡単にいえば「かな」がなければ日本は無く、そうすれば日本文化は当時の超先進大国中国の漢字文化の中に包摂され埋没してしまったかも知れないということである。
08-18 18:42

⑨ヨーロッパ人で「かな」…について最初に記したのはキリシタン宣教師…バルタザール・カーゴで、彼は書簡の中で漢字とかなの一部を例示し、日本人は漢字を基にして、はるかに理解しやすい便利な文字を創作し、これが一般人に使われ、重立った人々がその上に漢字を知ろうとしていると記している。
08-18 19:12

⑩彼についで「かな」について本格的な紹介をしたのは、キリシタンの通辞ジョアン・ロドリーゲスの『日本大文典』と『小文典』(続
08-18 19:42

⑪続>そして一般人に「かな」の概略を要領よく知らせようとしたのが『日本教会史』の中の一章「日本人がある特殊な用途において、自由な文字のエウロッパのアルファベット式の別種の文字も使うことについて」であろう。
08-18 20:12

⑫ロドリーゲスがこの膨大な著作を完成したのは、1630年ごろであろうか。ロドリーゲスの著作は、いま読んでも見事なもので、情報化社会などといわれる現代でも、これだけ詳しく日本のことを知っている外国人が果して何人いるであろうか、と思わせるものである。
08-18 20:42

⑬彼はまず中国人がなぜあのように難しい漢字の学習に専念するかを述べる。それは科挙に合格するためで、「これらの(合格した)人々だけが王国の文治をつかさどり、王家に属するあらゆる職務と任務および王国の官使の仕事を行うことができる」からであり、(続
08-18 21:12

⑭続>そして「それによって得られる利益と名誉のため」に漢字を一心に学ぶのだが、日本人はそうではないので、「諸宗派の学者を除けば、普通には、俗人の貴族と一般大衆が、シナ人のように大いに精励して文字を学ぶことに専念することはない」。ここに基本的な違いがあると述べている。
08-18 21:42

⑮彼はさらに次のように続ける。「…彼ら(日本人の方)は日常や公式に使うのに足りるだけ(の漢字)を学ぶからである。そして庶民一般の人々は通常の事柄、例えば世俗の書翰や覚え書、その他この種のものに必要なものとして、前述の文字(漢字)を学ぶことに多大の困難を感じたので、」(続
08-18 22:12

⑯続>「これを容易にし、庶民一般の便宜を計るために、わが主降誕810年頃に、日本で弘法大師と呼ばれる真言宗派の開祖である一人の坊主が、日本語の五つの母音字(順序に示せば、あA、いI、うV、ゑYe、をVoであって、えEとおOの単独のものは欠けている)を基本に立てた」
08-18 22:42

⑰言うまでもなく弘法大師は伝説だが、彼は『小文典』の方にはこの他に吉備真備が漢字の字画からカタカナを作ったと書き、カタカナとひらがな双方の説明をしているが『日本教会史』の方ではひらがなの説明しかしていない。恐らく当時の日本人が日常に用いているのがひらがなだけだからであろう。
08-18 23:12

⑱そして彼が当時の「世俗の書翰や覚え書、その他この種のもの」が殆どひらがなだけであったように記しているのは、正確な観察である。というのは祐筆に書かせた公式書簡などは別だが、私的な手紙では、信長も秀吉も家康も、まるで「かな文字論者」の手紙のようにかなが多いからである。
08-18 23:42

【bot管理者より】まもなく午前0時です。こんばんは。これから朝の8時まで、過去のtogetterまとめツイートに移行します。
08-18 23:58

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ちなみに、今までこちらのアドレスに存在したブログ「一知半解なれども一筆言上」管理人がつぶやくツイートまとめ記事は→http://yamamoto8heitweets.blog.fc2.com/ へ引越しいたしました。よろしくどうぞ。

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